天岩戸神社へ──神話が息づく聖地を訪ねて

宮崎県高千穂町にある「天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)」は、日本神話の舞台そのものともいえる神社です。
神社の名前にもある通り、ここは天照大御神(あまてらすおおみかみ)が姿を隠したとされる「天岩戸」を祀る場所。
その神話の舞台に、今も多くの参拝者が訪れています。
駐車場から既に神話の世界
人気の神社であり、さらに天安河原(あまのやすかわら)にも参拝できることから、駐車場は非常に混雑していました。
私も到着時にはしばらく駐車待ち。訪れる人の多さから、この場所がいかに信仰を集めているかがわかります。
駐車場のすぐそばには、天手力男神(あめのたぢからおのかみ)の像があり、岩戸を力強く担いでいる姿が印象的でした。
神話では、隠れてしまった天照大御神をこの岩戸から引き出したとされており、その偉業を讃える形で像が建てられています。

鳥居をくぐると天照大御神の像が迎えてくれる

神社の入口である鳥居をくぐると、まず出迎えてくれるのが天照大御神の像。
柔らかな表情をたたえながらも、どこか厳かな雰囲気を感じる立ち姿で、この神社がただの観光地ではなく、神話と信仰の場であることを静かに伝えてくれます。
天岩戸は対岸に。案内付きで見学可能
境内の奥では、実際に天照大御神が隠れたとされる「天岩戸(洞窟)」を見学できます。
ただし、洞窟は川を挟んだ対岸にあり、一般人が入ることはできません。
代わりに、神職の方による無料の案内付きで拝見させていただけるようになっています。
ガイドでは、天岩戸神話の詳細や登場する神々のエピソードなども丁寧に説明していただき、とても興味深い時間となりました。
※撮影は禁止されているため、記憶と心に刻む静かな時間を大切にしてください。
天安河原へも徒歩で参拝可能
天岩戸神社の見どころはそれだけではありません。
徒歩で向かえる場所に、もうひとつの神聖なスポット「天安河原(あまのやすかわら)」があります。
ここは、天照大御神が岩戸に隠れてしまった際、八百万(やおよろず)の神々が集まって相談をしたとされる場所。
無数の石が積まれた幻想的な空間は、どこか異世界に迷い込んだかのような雰囲気に包まれています。
この場所にも深い信仰があり、多くの参拝者が手を合わせていました。
御朱印は天岩戸神社・天安河原の両方で
参拝後は、天岩戸神社と天安河原の両方の御朱印をいただくことができます。
天安河原宮の文字がとてもかっこよくありませんか?
どこの御朱印も全て気に入っていますが、この御朱印が一番好みです。
神話の舞台を巡った証として、また旅の思い出としても、とてもありがたい御朱印でした。
神話が息づく、静かで神聖な時間
神話で語られる神々の世界が、今もこの地に静かに息づいている──
そう感じさせてくれるのが、天岩戸神社とその周辺でした。
自然と信仰、そして物語が美しく重なり合う場所。
混雑はあるものの、それでも「来てよかった」と心から思える時間でした。
高千穂を訪れるなら、ぜひ一度は足を運んでほしい神社です。